2011年9月18日日曜日

ネイチャーテクノロジー研究会



9月15日に都内で開催されたネイチャーテクノロジー研究会に参加してきました。


開催概要
東日本大震災では、限られたエネルギーや資源でいかに心豊かに暮らすのかを考えさせられました。今、従来の延長では無い、あたらしいモノづくりやライフスタイルへのパラダイムシフトをどのようにして興さねばならないのかが問われているのです。そのためには、ライフスタイルの淘汰とそれに伴うテクノロジーの大きな変化が求められているとも言えます。まさに、ライフスタイルにテクノロジーが責任を持つ時代がやって来たと言えるかもしれません。我慢しないで心豊かに暮らすとはどういう事なのか、そしてそれに必要なテクノロジーの構造はなにか、あらためて考えてみる必要があります。
前回の研究会では、多くの日本人が、潜在的に自然や楽しみを強く求めていることをお話しました。ではその楽しみの構造とはどのようなものか?いくつかのアプローチの結果を一緒に考えてみたいと思います。
「ネイチャーテクノロジーって何?」「ライフスタイルにテクノロジーが責任を持つってどういう意味?」というレベルの前提知識でしたが、頑張って勉強してきました。


ネイチャーテクノロジーとは?

自然環境や生態系の中で検証が繰り返されてきた完全な自然循環を科学的な目で分析し、生態系の模倣によって必要なモノを新たに創り出し、新しいモノづくりや暮らし方を提案しようというアプローチから生まれる技術がネイチャーテクノロジーです。 ネイチャーテクノロジーは、従来とは違った角度からイノベーションを議論していきます。
ポイントは2つあるようです
一つは「自然や生態系を科学として分析・模倣することで革新的な技術が生まれる」こと(詳しくは➡http://www.nature-sugoi.net/)
もう一つが、環境エネルギー問題が深刻化していく中で、「自然と調和したライフスタイルの創造に、その革新的な技術を活用していく」こと。

今回の研究会は、後者の「ライフスタイルの創造」に関するお話が多くありました。
特に印象に残ったのが「バックキャストで考える」ということ。

ものの考え方には「フォアキャスト」と「バックキャスト」がある。
例えば「2030年の日本では、水やエネルギーが不足し風呂に毎日入れない」とした場合。
その対応をフォアキャストで考えると
・お風呂の回数を減らす
・シャワーにする
・タオルで体を拭くだけにする
となる。
一方、バックキャストで考えた場合
・水やエネルギーが不足するのなら水を使わない風呂を作ろう
となる。
つまり、フォアキャストは現在を起点に将来にどう対処していくかという考え方、バックキャストは、将来を基準にして、その将来のために何が必要であるかという考え方。
別の見方をすると、フォアキャストは「我慢や不便」につながりやすく、バックキャストは「幸福や満足」を現在と別の形で作り出していくことにつながる。

そして、「節電・省エネ」というフォアキャスト的な対処というものは、「省エネ家電を沢山購入して沢山使う」状況を作り出したり、とにかく我慢を強いるものであったり。持続可能な社会を作るテクノロジーにはなりづらい。
バックキャスト的な考え方で、必要なテクノロジーを編み出し、新たなライフスタイルを創造することが、持続可能な社会を作り出すことに繋がる。


今回の勉強会と通じて感じたことは、
「技術革新」というと「小型化・軽量化・省電力化」など、今使われている技術の延長線で考えることが多い。
しかし、これからは「新しい技術の発見」はもちろん「古くて使われなくなった技術の再評価」なども含めて考える必要がある。
そして、そのキッカケとして「バックキャスト」による考え方というのが有効でなる。
ということです。

この研究会は今回で最終回とのことですが、講師をして頂いた東北大学の石田先生が、「ネイチャーテクノロジー」のコンソーシアムを立ち上げるようです。
引き続き注目していきたいと思います。

こちらは石田先生が監修された本です。


2011年9月5日月曜日

洗剤の買い替え

5S活動の一環として、毎朝10分間の清掃活動を始め、早くも6ヶ月が経ちます。

二十数年という長いの間に蓄積された汚れもあるので、ピカピカ工場と呼べるレベルには中々届きません。
が、少しずつ確実に工場は綺麗になってきました。

掃除では ”機械用クリーナー”という専用洗剤を希釈して使っているのですが、毎日掃除をしていると使う量も多く、スプレーボトル1本が2週間でなくなってしまいます。
18リットルの業務用サイズの機械用クリーナーもついに使い切り、今回、新しい洗剤を追加で購入しました。

購入したのがコチラ




環境への負荷が少ないというのが最大の特徴で、価格的には今までの洗剤と同じぐらいの価格です。

環境に負荷を与えないモノづくり

これからの時代を生き抜く企業のミッションだと思います。
我が社も、気がついたことから着実に進めていきたいと思います。

2011年7月24日日曜日

山本五十六の名言・・の続き




やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、褒めてやらねば人は動かず


名将と言われる山本五十六の名言です。経営者や管理者の立場にある方で、この言葉を教訓としている方も多いと思います。
最近、この言葉に続きがあるのを知りました。
やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、褒めてやらねば人は動かず
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず 
やっている姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず
リーダーシップ論では、リーダーシップには複数の型(指示命令型、放任型、相談型・・)があるといいますが、この名言の続きを聞いて、まさにそれらを包含した大変深い言葉だと感じました。


リーダーシップとは、自分の性格、感情、好みで発揮するものではない。
人(相手)を良く見て、良く考え、
いつ、どのような影響を、その人に与えるか。
その事を常々考え、取り組んでいく


そういうものだということを強く考えされられました。
自分はまだまだ修行が足りません。
心掛けだけは絶やさずに。日々昇進。


山本五十六(Wikipedia)

2011年7月7日木曜日

節電対策(1) エアコンの設定温度と扇風機の活用

工場には、家庭用エアコンが4台、業務用冷房機が2台あります。

このうち、工場の大部分を業務用冷房機の1台で賄っていて、この冷房機の最大消費電力は40kWに及びます。(フル出力で1日8時間回すと、それだけで320kW(≒6000円以上)もの電力を消費します。)
昨年の冷房による消費電力は、夏場3ヶ月で17,000kWh消費しました。


冷房機への対策としては、一般的な目安である28度設定を徹底したいと思います。
社員のみなさんに周知するとともに、リモコンに注意書きを貼り付けてみました。



扇風機は、プレス機械の周りには設置するスペースが少なく、荷物の移動の邪魔になることもあります。このため、小型のクリップ式扇風機を人数分購入し、利用することにしました。
ちなみに購入した扇風機の消費電力は12W。10台同時に使っても120Wですので、業務用冷房機(40kW)の300分の1程度です。

またこれとは別に、工場内の空気を攪拌(かくはん)するための大型扇風機を回すことにしました。
床上が1台、天井取付が1台の計2台で運用してみます。


<3ヶ月の節電効果>

エアコンの設定温度28度と扇風機の併用で50%の節電効果があると言われています。

[昨年3ヶ月の冷房による消費電力] 17,000(kWh)  × [節電効果] 50%

=  8,500  kWh


「冷房より先に扇風機をつける」
習慣になるよう、しっかり心がけ、徹底していきたいと思います。

2011年6月20日月曜日

節電目標

東京電力エリアにある川田製作所。

プレス機械は、電気を使って動かす機械であり、その他にもコンプレッサーや冷房による電力消費も相当量になります。

電力不足の予想される今夏、全社を上げて節電に取り組んでいきます。


節電目標

(1)ピーク電力の15%削減

昨夏実績 89kWh ⇒ 今夏の目標 76kWh 

(2)使用電力の10%削減

  昨夏実績(夏季3ヶ月) 43,339kWh ⇒ 今夏の目標 39,005kWh


具体的な節電対策

・冷房設定の変更
・扇風機の活用
・温度計の設置
・簾、遮光シート等の活用
・エアコンの掃除
・節電グッズの活用
・白熱灯から、LED又は蛍光灯への置き換え
・間引き又は消灯
・軽装のガイドラインの周知
・休憩時間中の消灯の徹底
・全コンセントのチェック
・社長室と事務所の統合
・電化製品の集約や利用方法の見直し
・節電目標と日々の電力量の掲示

一つ一つの対策を実施する中で、節減効果をなるべく定量化したいと思います。

2011年6月8日水曜日

ご挨拶

クラウドによりITサービスの高度化と低廉化が加速する中、IT投資に無縁であった中小零細企業が、これらのサービスを活用し、企業の付加価値を高めていくか
これに必要なものは、おカネではなく、情報と人材にあると考えています。

一年前、パソコン1台しか無かった田舎のプレス工場が、
「お客様満足、QCD、組織活性化、人材育成、カイゼン、5S」
という取組みの中で、如何にしてITを活用するか

その試行錯誤の様子をこのブログで発信していきたいと思います。


目指します。日本一のIT町工場

有限会社川田製作所 副社長 川田俊介